MSXに関する情報と裏話



キャラクターに関する裏話

以下の裏話はゲームを作っていた当時を思い出し,
キャラクターの名前がどのようにしてつけられたのか,
キャラクターの形は何を参考にしたのかを紹介します。





DRAK OF F5-217
のシルゴンボール
このキャラクターは私が作ったゲームによく登場する代表的な自機キャラクターです。1988年9月にPC-6001でマシン語プログラミングを始めて最初に考えたキャラクターです。プログラム上単一のキャラクターデータで済み,どの方向に移動しても違和感のないようなキャラクターにしたいと考えこのような丸形のキャラクターになりました。

このキャラクターの名前は「ボール」型で自分のオリジナルであるという意味を込めペンネームの「シルゴン」をつけました。このキャラクターは1988年10月ごろPC-6001で作った幻のパズルゲームに登場したのが始まりでした。

1988年に作った幻のパズルゲームとは・・・

DRAK OF F5-217の原型となった題名のないゲームです。迷路内で同じ絵がかかれたブロックを4個重ねて消していき,全部のブロックを消すと面クリア,追ってくるドラクに捕まるとアウトというルールでしたが,最初に作ったせいもあり,途中で挫折して未完成のまま終わってしまいました。

その後,もっとまともなゲームが作れないかと考え,ルールが単純なシューティングゲームを作ることに変更し1988年11月に「DRAK」が完成したのでした。




DRAK OF F5-217
のドラク
このキャラクターは,私が作ったゲームによく登場する代表的な敵キャラクターです。シルゴンボールと同様,1988年10月にPC-6001で作った幻のパズルゲームの敵キャラクターとして登場したのが始まりでした。キャラクターの形はシルゴンボールと同じ丸形ですが,足を上下左右に8本生やしていかにもエイリアンのようなイメージにしたキャラクターです。エイリアン風にした理由としては,1988年6月(?)ごろNHKみんなのうたで放送された「転校生は宇宙人」の影響を受けていたのではないかと思います。

名前のほうは当時よくプレイしていたアーケードゲーム「バブルボブル」に登場する敵キャラクター「どらんく」に苦戦したことからこの名前を取り,短縮したものです。ちなみに「ドラク」はファミコンの「スターソルジャー」にも同名の敵キャラクターがいますが,これから取った名前ではありません。



DRAK OF F5-217
のNブロック
とCブロック
面クリアのために消されるべきブロックです。文字合わせゲームいうことで,今回は当時のテレビ局の名前を使ってみました。1990年に長崎に開局したテレビ局「NCC」と湾岸戦争(1991年1月17日〜)の勃発前によくみかけたアメリカのテレビ局「CNN」がもとになり「N」と「C」にしたのでした。また私の作ったゲームの特徴ともいえますが,面ごとの雰囲気を出すため,ブロックやレンガの色が変わっていきます。



52のP-529
このキャラクターの形はスターフォースの自機キャラクター(ファイナルスター)を参考にしました。ファイナルスター同様,このキャラクターは2発の弾を同時に発射するようにみえますが,実際は1発相当の弾でしかなく,1発のときより当たり判定が大きくなっている程度の違いだけです。キャラクターの名前は私のゲームに最初に登場したP-79がバージョンアップしたというイメージにするため,一の位が同じ「9」である「P-299」か「P-529」(数字に関する裏話を参照)のどちらかにしようと考えました。ゲームのタイトルが「52」であることから「529」のほうがイメージに合っていると判断し,P-529と決定しました。

52のナンバー機。左から順に
28ナンバー,38ナンバー,
46ナンバー,パタタナンバー
28ナンバー 語源は特にありません。「38ナンバー」や「46ナンバー」より弱い敵キャラクターを作りたかったので「28ナンバー」と決定しました。「○○ナンバー」という表現は「3ナンバー」のように車の「ナンバー」からヒントを得たものです。
38ナンバー 私が中学1年のころ同級生だった中島君のアダナが「38歳(実際は当時12歳)」だったことからついたものです。
46ナンバー 私が中学1年のころ同級生だった古川君のアダナが「トッピン(下の名前が「とし・・・」だったから?)」で,そのころプレイしていたファミコンのディスクシステムの「スーパーロードランナー」に「トッピン」に似た名前の「ペットン」という敵キャラクターが46面から登場するということからついたものです(連想ゲームのような考えかたですが,ややこしいです)。この46ナンバーは1988年11月にPC-6001で作った「DRAK」にも登場した敵キャラクターです。
パタタナンバー スターフォースに登場する敵キャラクター「パタータ」を短縮したものです。なぜパタータが選ばれたのかは不明です。「46ナンバー」より上位の敵キャラクターに設定することから「56ナンバー」にするかどうかで迷いました。



52のビッグナンバー機。左から順に
ラムダナンバー,ミューナンバー,テクノナンバー,ダブルナンバー
ラムダナンバー
ミューナンバー
当時スターフォースをよくプレイしていて,ラムダエリア(11面)やミューエリア(12面)でゲーム・オーバーになることが多かったことからつきました。
テクノナンバー
ダブルナンバー
1987年のある日,自宅の近所のゲームセンターで毎日プレイしていたバブルボブルが突然ダブルドラゴンに変わっていました。好きだったゲームがなくなったショックは忘れられません。ということで後からきたゲームの社名(テクノスジャパン)とゲーム名(ダブルドラゴン)の3文字を取り敵キャラクターの名前にしました。



52のドラク
このキャラクターは「DRAK OF F5-217」のドラクが突然変異により巨大化したような敵キャラクターです。少ないデータ量で大きいボスを表現したいと考え,このような形になりました。



52の大ドラク
上のドラクがさらに巨大化したような敵キャラクターです。このキャラクターはジャングル大帝の「おふくろさん(マンモス)」のようなイメージにしたつもりです。おふくろさんと同じく,全52面中4回しか登場しない珍しいキャラクターです。



F5-217の
シルゴンボール
「DRAK OF F5-217」のシルゴンボールと同じキャラクターデータを使っています。ゲーム内容はちがってもキャラクターデータは同じのを使う場合が多いですが,私の作ったゲームがシリーズ作品として親しんでもらおうと考えたからです。

F5-217のモンスター。
左から順にモコラム,アメー
バ,ローリング,35,ドラク
モコラム キャラクターの外観はドラゴンクエストIIの「バブルスライム」を参考にしました。名前は「モッコリ」とふくらんだ「スライム」というイメージから「モコラム」とつけました。
アメーバ キャラクターの外観はファミコンの「スターソルジャー」に登場する「メーバ」を参考にしています。名前は「テラクレスタ」に登場する「アメーバ」の名前をそのまま使いました。
ローリング キャラクターの外観は特に参考にしたゲームはなく,自分の好みで風車のようなキャラクターにしてみました。名前は「風雲!たけし城」の「ローラーゲーム」をヒントにしてつけたものです。
35 このキャラクターは「35」と書かれた数字そのものが画面上を動き回るので笑えます。名前は当時高校の実力テストで科目は忘れましたが情けなくも「35点」を取ったことからつけました。
ドラク このキャラクターは「DRAK OF F5-217」のドラクと同じです。



ルモビポの
自分の車
このキャラクターは当時やりたいと思い続けていたゲーム「バーニンラバー」に登場する自分の車の形を思い出して作りました。1999年になってエミュレータの画像と比べてみたところかなりちがっていましたが,自分なりによく作ったキャラクターだと思います。



ルモビポの敵の車
自分の車の色を変えただけのキャラクターです。右側の赤い車から順に斜め移動を開始するのでわかりやすいと思います。



UFO321の自分
私が作ったゲームで初めて登場する人型のキャラクターです。このゲームはジャンプの要素を初めて取り入れたゲームであり,イメージを人型に変えてみたいと思い,このようなキャラクターになりました。スプライトを使わず,グラフィックを直接表現しているのでキャラクターの形がリアルなのも特徴です。



UFO321のUFO
私が作ったキャラクターとしてはめずらしいUFOです。1988年6月(?)ごろNHKみんなのうたで放送された「転校生は宇宙人」の影響を受け,この歌に出てくるUFOの形を参考にして作りました(窓の数は3と2でちがっていますが・・・)。



UFO321の爆弾
UFOの攻撃が単調すぎるのも面白くないと思い追加した爆弾型のキャラクターです。ドラゴンクエストIIのスライムをもとに爆弾のような形に改造したものです。



2136のシルゴンボール。
色が緑→青→赤→クリーム色
→緑・・・と変化します
私が作ったゲームでよく登場するシルゴンボールですが,よくみるとキャラクターの形が若干ちがっています。中央の円がはっきりみえるのが特徴で,別名をシルゴンボールIIといいます(笑)。シルゴンボールIIは幻のゲーム「53」で初めて登場しました。



2136の数字モンスター
キャラクターの形はUFOキャッチャーのクレーンを参考にしています。各色とも00〜59の数字が描かれたキャラクターが存在します。ゲーム中,ダメージを受けるごとに数字が減っていくので面白いです。



MUTABLE BALL
のボール
このキャラクターはごく普通のボールで,俗称「金の玉」です。キャラクターの形はMSX2版「エルギーザの封印」の「ソウルストーン」を参考にしています。SCREEN 5の特長をいかして2枚のスプライトにグラデーションを入れています。「金の玉」といえば「風雲!たけし城」の「ジブラルタル海峡」にでてきたような・・・



MUTABLE BALL
のダイヤモンド
ボールを置く台となっているダイヤモンドです。参考にしたのは「スターフォース」の「オブセス(オブゼスが正しい?)」です。



SILGON SNAKEの
シルゴンスネーク
「2136」に登場した「シルゴンボールII」に太陽の形をした胴体を2つくっつけたキャラクターです。なぜ太陽の形にしたのかは不明です。スネークの動きはドラゴンクエストIIの3人がフィールド上を移動するのを参考にしました。



SILGON SNAKE
のベンゼン
キャラクターの形はベンゼン(C6H6)の化学式そのままです。ベンゼンの化学式が面白いと感じて作ったのですが,ベンゼンではなくドル袋のようなものにしたほうが誰からみてもゲームの目的を理解しやすいのでは・・・と後から思いました。

SILGON SNAKEのモンスター。
左から順にモコラム,ペッ
タロン,ドラク,ファジー53
モコラム 「F5-217」にも登場したモコラムです。
ペッタロン キャラクターの外観は「スーパーロードランナー」に登場する敵キャラクター「ラモーン」を参考にしました。名前はNHKの「おばけのホーリー」109話に登場するアイロン型オバケの「ペッタロン」の名前をそのまま使いました。
ドラク このキャラクターは「DRAK OF F5-217」や「F5-217」などにも登場するおなじみのキャラクターです。
ファジー53 このキャラクターは「F5-217」の「35」と同様に数字が画面上を動き回ります。このキャラクターは幻のゲーム「53」の最終ボスとして登場したのが最初でした。「ファジー」とは当時の私の父親の口ぐせからついたものであり,「53」はごろ合わせでゴミのような敵キャラクターというイメージを表しています。



687地帯のP-529
「52」の続編というイメージを出すため前作と同じ「P-529」を登場させました。



687地帯のナンバー機。左から順に
ラムダナンバー,ミューナンバー,
テクノナンバー,ダブルナンバー
キャラクターの形は「52」のビッグナンバー機を小さくしたものです。また,名前や色は「52」の続編のゲームということで同じにしています。



シルゴンのドラク退治
のP-79
このキャラクターは私が1988年11月にPC-6001で作った「DRAK」と,1991年11月に同じくPC-6001で作った「DOUBLE DICE」にも登場した自機キャラクターです。キャラクターの形は「ギャラガ」に登場する自機キャラクター(ファイター)を参考にしています。

このキャラクターの名前は1985年,ファミコンの「フラッピー」で印象を受けたのが79面で,同じく「フラッピー」で最初に聞いた音楽が「MUSIC B」であったことから「MUSIC B」のようなリズムの音楽を「79パターン」とよぶようになり,これが変化して79パターン機→P-79となったものです(説明がややこしい・・・)。 79パターンの音楽の例としてはNHK「みんなのうた」で1988年の夏に放送された「汐の匂いのする町で」の「僕の街はビルの林わずかな公園・・・」の部分がわかりやすいと思います。



シルゴンのドラク退治の15種類のモンスター
これらのキャラクターの名前は特につけていません。顔面やエイリアンの形をしたキャラクターや過去に作ったゲームに登場する「モコラム」や「ローリング」もいます。8×8の限られたドット数でもこれだけのキャラクターが表現できたので面白かったです。



シルゴンのドラク退治
のドラク
私のゲームの定番キャラクター「ドラク」を拡大させたものです。



COLOR MONSTERS
の自分。色が緑→青→
赤→緑・・・と変化します
私が作ったゲームではこのころから人型のキャラクターがよく登場するようになりました。ジャンプが関係するゲームにはやはり人型のキャラクターが合うと思ったからです。自分としては人型のキャラクターの作成はあまり自信がないのですが・・・。

COLOR MONSTERSのモンスター全て。上から順にバブル,ローリング,目玉虫,パタパタ

これらのキャラクターの名前は正式な名前ではないのですが,説明のためにつけることにしました
バブル 形は「スーパーマリオブラザーズ」の「バブル」を参考にしています。
ローリング 「F5-217」にも登場した「ローリング」です。
目玉虫 キャラクターの形は参考にしたものは特になく,オリジナルの敵キャラクターです。ただ,虫型のキャラクターにしたのは「LADY BUG」の影響を受けています。
パタパタ 形は「スーパーマリオブラザーズ」の「パタパタ」を参考にしています。



MUTABLE DRAK
の自分
左右と下向きの3種類の人型のキャラクターを作りました。同じキャラクターに複数のパターンを割り当てるのはこれが初めてでした。



MUTABLE DRAK
のドラク
フラッピーでは石を動かすのにこのゲームではなんと「ドラク」を動かします。この人間はただものでありません。恐ろしいことです・・・。また,このゲームのドラクは他のゲームのドラクと形が微妙にちがっているので不思議です。



氷の上でBUG退治
の自機
このキャラクターは初登場ですが,キャラクターの名前は特につけていません。P-529を少し変形させた自機キャラクターで,8方向を向くように作りました。斜め向きのキャラクターの作成は大変でした。



氷の上でBUG退治
のボール
このキャラクターは雪玉のイメージです。「Ball」とかかずに,フラッピーのブルーストーンのような感じにしたほうが雰囲気が出たのではないかと考えています。



氷の上でBUG退治の敵
虫型のキャラクターがぞろぞろいますが,アリ,ハエ,目玉虫の3種類×4色の敵キャラクターをそれぞれ8方向(目玉虫は4方向)に向かせたものです。これもやはり,斜め向きのキャラクターの作成に苦労しました。このうち目玉虫は「COLOR MONSTERS」にも登場した敵キャラクターです。さすがに目玉虫の斜め向きは無理があったので4方向となりました(苦笑)。また,敵キャラクターの強さを色分けしているのは私のゲームではよくある典型的なパターンです。



出たぞ!こわいぞ!目玉虫
の自分
今回の人型キャラクターはゲームの都合上,縦長の形にしました。このように拡大するとギザギザが目立つのでみばえが悪いと思いましたが,ゲームをやっていると不思議なことにあまり気にならなかったので良しとしました。



出たぞ!こわいぞ!目玉虫の「目玉虫」
3たび登場の目玉虫ですが,「目玉虫」という正式な名前を公表したのはこれが最初でした。



小さなドルで遊んじゃえ!
のシルゴンボール
「2136」や「SILGON SNAKE」にも登場した俗称「シルゴンボールII」です。



小さなドルで遊んじゃえ!
のモンスター。左から順に
モコラム,イカコン
モコラム・・・「F5-217」や「SILGON SNAKE」にも登場したバブルスライム型のモンスターです。
イカコン・・・キャラクターの外観は「SILGON SNAKE」の「ペッタロン」を改造したものです。名前はNHKの「チロリン村物語」88話「いかないで!アップル先生」と同28話「急げ!コンキリプー」からそれぞれ2文字を抜き出し合体させたものだと記憶しています。



小さなドルで遊んじゃえ!
の「ドル」
アスキーコード24Hのドルマークそのものを使い,カラーテーブルを変更しただけのキャラクターです。「SILGON SNAKE」の続編ということで「ドル」が登場しています。



小さなドルで遊んじゃえ!
の爆弾
私としては爆弾は丸い球に導火線がついたものというイメージがあるので,このような形にしました。爆弾の色が白いのは変でしょうか?



シルゴンの数字パニック
のシルゴンボール
「DRAK OF F5-217」に登場した旧型のシルゴンボールです。



シルゴンの数字パニック
のドラク
しつこく追ってくるドラクはシルゴンボールにとって恐怖の存在です。今回のドラクはまさに「バブルボブル」に登場する敵キャラクター「すかるもんすた」のような存在となっています。



シルゴンの数字パニックの数字ブロック
3色9種類の数字ブロックです。プログラム上,数字のパターンジェネレータテーブルのデータをスプライトデータなどに流用するといった隠し技が使われています。この絵をみるとトランプゲームのようで面白いです。


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